人類はまだ絶対的な孤独の中に居ます。
宇宙という気の遠くなるような時空で私たちは独りぼっちなのか、
そうではないのか、
政治家や投資家や経営者たちがその事に恐れ、脅え、その寂しさに気づいた時、
人類はもっと成長できるのに、
今はアッという間に滅んでしまう道を歩んでいます。
でもこの孤独はあと少しで終わるかもしれません。
近年、宇宙観測の技術が進み今まで観測できなかった系外惑星の発見が相次いでいます。
ハビタブルゾーンに存在する惑星も発見され始め、
地球環境に似た惑星の存在も大いに予測され始めました。
もし、
人類以外の友人の存在が確認されたとき、
私たちは恥ずかしくない存在でいたいものです。
●人類の行く末●
太陽が赤色巨星となったのちに白色矮星と化してその輝きを失うまでに
あと50億年とも70億年とも言われています。
その間に魅かれあう二つの銀河、天の川銀河とアンドロメダ銀河は
やがて混ざり合い一つの超銀河にになるのだそうです。
二つの銀河の接触が起こる数十億年後頃には地球から見た夜空には
天の川と重なり合う巨大なアンドロメダ銀河の姿があるのだそうです。
その時の夜空の姿はファンタジックで美しい光景だろうと言われています。
しかし、
その頃まで人類は地球上に存在しているかと言えば、そうでは無いそうです。
太陽は今でも10億年で10%ほどの成長を続けているのだそうです。
僅か10%ですが、その成長したエネルギーは強大で、
海の水さえも蒸発させてしまうだろうとの科学的予測がされています。
では人類はあと5億年ほどはこの地球上に存在できるのだろうかと思うのですが、
地球にはプレートテクトニクスのメカニズムがあります。
大陸移動は1億年単位でも目まぐるしく動き、
今ある大陸たちは2億年後には巨大な一つの超大陸になるのだそうです。
超大陸に収まると海流による自然環境の構築が阻まれてしまい、
生命種は
激減してしまうそうです。
巨大な大陸の内地は砂漠化が進み不毛の地となると予測されています。
ちょうどオーストラリア大陸の内地がそうであるように、
あるいはユーラシア大陸の中国の西に位置する奥地がそうであるように
大陸の内陸部に豊かな生態系は育ちにくいのかもしれません。
(南米のアマゾンは何故ジャングルとなり豊かな生態系なのでしょう? 赤道に近いから?)
結果、2億年後までに人類がこの地球上で大繁栄している可能性はなかなか難しいのかもしれません。
と考えると、
地球自体はあと50億年ほどは存在できても、
人類が存続できるほどの豊かな生態系が維持される時間はあと1億年ほどでしょうか。
その1億年の間、人類がこの地球上で存続できるのであれば
地球を中心とした天の川銀河の狭い範囲でテラフォーミングが行われ人類の生存寿命が拡張され、
私たち人間の大繁栄時代が訪れるのかもしれません。
その時、私達は数十億年後に再び地球上に立ち寄り、
天の川とアンドロメダが交差する夜空を楽しむ事が出来るのかもしれません。
しかしながら、
西暦2020年代を迎えようとする今、人類の活動が地球環境を急速に激変させてしまっています。
温暖化による異常気象は加速し、大干ばつや大寒冷化が起こり、
世界的には気候難民が徐々に増え始めています。
助けを求める気候難民となった人たちを「招かれざる人々」にしてしまうと
憎しみと争いの連鎖が始まります。
我が国内にも自然災害避難者が確実に増え始めています。
さらには、今や世界的な一次産業の崩壊(食糧危機)も懸念され始めました。
水不足も深刻です。
人類が地球資源を蝕み食い尽くそうとしているのです。
生態系の崩壊も深刻です。
海洋生物の生態分布は劇的に変わり始めています。
漁業の不漁や目的外の魚種の思いもよらぬ大漁も近年目立ち始めてきました。
世界のあらゆる地域の昆虫は激減しているそうです。
過去の地球に幾度と訪れた、
生命の大絶滅時代がまた始まろうとしているのかもしれません。
人類はあと1億年どころか、数十年もせずに、
いえ、もしかすると「十数年もせずに」、飢餓・疫病・治安崩壊・全面戦争・
などを経てこの地球上から居なくなってしまうのかもしれません。
その時、
私たちの宝物も永遠に失われます。
「私たちの宝物」とは何でしょう?
「人類がこの時空に存在していた証しそのもの」
あるいは
目に見える物理的なものにとどまらず、過去を学ぶ「知」や、
未来を思い描く「精神」、そして
それらを記録する全てでしょうか。
皆さんが考える
「私たちの宝物」
は、何ですか?
2019年晩秋 奥湊中増市
(2021年9月修正)